山形県酒田市立

松山中学校

Matsuyama Junior High School
16.オリヅルラン、イチゴ、ドクダミ、チガヤ

2010/05/19
オリヅルラン(折り鶴蘭)

 南アフリカ原産のユリ科の植物。斑(ふ)入りのものが特に多く栽培されていて、葉の中央が白い中斑(なかふ)をナカフオリヅルラン、葉の外側が白い外班をソトフオリヅルラン、と呼ぶようです。本校のはすべて「ナカフさん」であります。
 ある程度成長すると、細長い花茎を高くのばし、白い花が咲きます。その後、花柄が伸び、匍匐茎(ほふくけい)となり、新しい株を作ります。皆さんご存じの様に、この株が「折り鶴」に似ていることから名付けられました。
 太い根の中に水分を蓄えているので、乾燥に非常に強く、葉が全て枯れる程乾燥しても、水を与えればまた新芽を出す事ができます。
 「中学校時代は、しっかり根を鍛えるんだよ!」と、語りかけているように感じます。写真は生徒玄関で撮影しました。

2010/05/19
イチゴ(苺)

 バラ科の多年草。現在イチゴとして流通しているものは、ほぼ全て「オランダイチゴ」といわれる種類で、18世紀にオランダの農園で、北アメリカ原産のバージニアイチゴ と南アメリカ(チリ)原産のチリイチゴ の交雑によってつくられたそうです。日本には江戸時代の終わり頃に、オランダから輸入されました。作物として栽培されるようになったのは約200年前からで、本格的に栽培されたのは明治5年からといわれています。
 和名「いちご」の語源ははっきりしないようです。英名のStrawberry(ストロベリー)は「Straw(麦わら)を敷いて育てたから」という説があります。
 写真は本校前庭のプランターで撮影しました。雑草に負けず、毎年美味しい実をつけます。今年は誰の口に入るのでしょうか?楽しみです!  

2010/05/19

ドクダミ

 ドクダミ科の落葉多年草。東アジア原産です。根を引っこ抜いた時の悪臭や、毒ダミというあまり響きの良くない花名から、単なる雑草と解釈されがちですが、別名を十薬(ジュウヤク)と言うように、毒や痛みへの優れた薬効が知られます。  白花のように見えるのは花ではなく、苞葉(ホウヨウ)、または総苞(ソウホウ)と呼ばれるものです。  本当の花は、苞葉上にのっている筒状の花穂に咲く小さな黄色い部分です。この黄色い花は、栗や柳と同様、「無花被花(ムカヒカ)」と呼ばれるもので、花弁や萼(がく)のない花のことです。地下茎が伸張してどんどん繁殖します。  昨今では乾燥させて健康茶として飲まれたり、花の少ない梅雨時に群生して咲く白い涼しげな4弁花(実は花ではない)が珍重されて、観賞用の挿し花や鉢植え、庭植えにされます。ベトナム料理では、主要な香草として重視されています。ただし、日本でも山菜の1つとして天ぷらなどにして賞味する地方があるそうです。役に立つ植物なのですね!


2010/05/20
チガヤ(茅、茅萱)

 イネ科の多年草。日本全土で群生。アジア、アフリカの温帯から熱帯にかけて広く分布しています。写真は学校近くの農耕地で撮影しました。5月から6月に白い穂を風になびかせる姿は、どこか可愛らしく感じるのは私だけでしょうか?
 地下にしっかりした匍匐茎(ほふくけい)を伸ばしドンドン殖えます。しかし、定期的に人が刈り取りをする場所でないと、ススキやセイタカアワダチソウ等の背の高い植物に負けてしまします。従って、古くから人が生活する身近な場所で命をつなぎ、親しまれてきた植物で、古事記や万葉集にも登場するほどです。人の感性は、今も昔も共通点があるようですネ。
 サトウキビと近縁で、植物体に糖分を蓄える性質があり、若い穂は噛むと甘く、「おやつ代わりに噛んだ」と万葉集に書いてあるそうです。
 茎は乾燥させて茅葺き屋根に、成熟した穂を火口(ほくち:火打ち石で火をつける)にと、人はチガヤさんを多方面で利用してきました。ナント穂を乾燥させたものは強壮剤!根は利尿剤になるそうです。そっと噛んでみようと思いました。  
 
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