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いじめは、どの子どもにも、どの学校にも起こり得るものである。 |
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いじめは、人権侵害であり、人として決して許される行為ではない。 |
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いじめは、大人が気づきにくいところで行われることが多く(隠す場合もあり)、発見しにくい。 |
(4)
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いじめは、いじめられる側にも問題があるという見方は間違っている。 |
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いじめは、その行為の態様により、暴行、恐喝、強要等の刑罰法規に抵触する。 |
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いじめは、教職員の子ども観や指導のあり方が問われる問題である。 |
(7)
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いじめは、家庭教育のあり方に大きな関わりを持っている。 |
(8)
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いじめは、学校、家庭、地域社会など全ての関係者がそれぞれの役割を果たし、連携し一体となって取り組むべき問題である。 |
(9)
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いじめは、解消されたとしても繰り返されることがある。 |
(10)
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いじめは、解消された後も継続的に心身のケアが必要な場合がり、大変深刻な問題である。 |
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いのちの教育の推進 |
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学校における系統的な「いのち」の教育の推進 |
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第6次山形県教育振興計画に則り、教育活動全体を通じて「いのち」を大切にし、生命をつなぐ教育を推進する。その際、「『生命』の大切さを学ぶ教育プログラム」(平成25年3月山形県教育委員会)等を参考に、児童の発達段階及び各学年の実態に応じて系統的に展開していく。 |
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2
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家庭における「いのち」の教育の推進 |
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親子の温かいかかわりを通じて「自分は愛されている」、「認められている」等の児童の自尊感情を高めるとともに、身近な動植物とのふれあいから生命の尊さについて理解が進められるよう各家庭に働きかけていく。 |
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3
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地域における「いのち」の教育の推進 |
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児童と地域の方々との様々な交流活動等の充実により、地域の方々と家庭・学校が連携・協働して、児童の自他を尊重する思いやりの心を育てるとともに、「人とかかわる楽しさ」や「人のために役立つ喜び」を実感させる。また、子ども110番や若浜子ども安全サポーター等による子どもの見守り活動等を通じ、児童生徒が安全に安心して生活できる地域づくりを、家庭・学校とともに推進していく。 |
(2)
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道徳教育と体験活動の充実 |
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校長のリーダーシップのもと道徳教育推進体制を整備し、各教科との関連を考慮した道徳教育全体計画・道徳教育年間指導計画(全体計画の別葉)の作成・活用を推進することで、学校教育全体を通じた道徳教育の実施を図る。また、道徳教育の要となる道徳の時間においては、資料の選定及び心を耕す授業作りのための教材研究を推進する。本校児童の実態を踏まえ重点指導項目を定めて指導することを通じ、特に生命尊重や思いやりの気持ちを育み、望ましい人間関係を実現しようとする道徳的実践力を高めていく。
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(3)
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児童理解に基づくきめ細やかな教育の推進 |
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児童の気持ちの変化を捉える取り組み |
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日常的な会話や観察、学校全体で行う定期的な「あなたの心元気ですかカード」の実施、個人面談、生活の記録や日記等の手法を取り入れ、児童の気持ちの変化を捉えられるようにする。 |
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思いやり認め合う学級づくり |
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日常的な観察や「Q-Uアンケート」の実施により、学級集団等の状況を常に把握・点検しながら、いじめを生む土壌になっていないかを分析する。また、自他を認め、思いやることができる学級づくりを目指す。 |
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3
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家庭や地域と連携した児童の実態把握 |
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保護者や地域にいじめに関する情報を発信すると同時に、児童の気になる様子等について情報や相談をいただく窓口を周知し、学校外における児童生徒の状況把握等に努める。その際、ネット使用の情報についても把握できるようにする。 |
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4
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組織的な児童の実態把握と対応 |
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気になる児童の情報等については担任等が一人で抱え込むことなく、校長のリーダーシップのもと「いじめの防止等の対策のための組織」により、学校・学年など組織として対応できる体制を整えておく。 |
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いじめ撲滅に向けた児童の主体的な取り組み |
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JRCの精神「気付き・考え・実行する」を活かし、児童会を中心に、委員会や各学級で実態に気付き、改善のための方法を考え、実行していくことができる力を育む。そのために、日常的に学級や学年、学校の実態に目を向ける機会を作っていく。 |
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情報モラル教育の推進 |
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教職員の研修やPTA研修の実施を通して、情報モラルに関する知識・理解を深めることを通して、各家庭と学校が連携して、児童の情報モラルを高められるようにする。児童へは、メディアとのつきあい方を学校で指導する。 |
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学校・家庭・地域の連携の推進 |
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学校・家庭・地域のそれぞれに関わるPTAは、家庭内はもとより、地域において児童生徒の健全育成のための関係団体の中核となり、きめ細かく児童を見守ることができる立場にある。また、保護者同士のネットワークを活用していじめに関する情報の収集に努め、得られた情報は速やかに学校に伝達するなど、保護者と学校が情報を共有しながらいじめ防止に努めていく。
保護者は子の教育について第一義的責任を有するものであり、家庭教育の中で児童生徒の規範意識を養い、いじめは決して許されないことであることを児童生徒の意識に植え付ける必要がある。PTA組織を通して、教育の原点である家庭教育についての保護者の意識啓発を図るとともに研修機会を充実させていく。 |
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教員等の資質・能力の向上 |
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担任力(生徒指導力)の向上 |
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生徒指導を十分に機能させるため児童生徒に対し、自己存在感を与え、共感的人間関係を育成し、自己決定の場を与え、自己の可能性の開発を援助することに留意した指導を学校の教育活動全体を通じて行う。また、個々の児童への配慮等、深い児童生徒理解に基づく指導・支援等を行う。その中で、児童の人間関係を慎重に見抜く危機意識、すなわちいじめの芽に気づく洞察力を高め、認知したいじめについて確実に解消していくためいじめの背景となる要因を改善する指導方法や、いじめの未然防止に向けた学級経営等の在り方について、校内外における研修機会等を設定し、教職員の資質・能力向上に取り組む。 |
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スクールカウンセラーや教育相談員等の専門性の向上 |
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スクールカウンセラーや教育相談員等においては、その専門性を活かし、養護教諭等の教職員と連携し、いじめられている児童を守り抜くことを基本とした相談活動や支援を行う。相談活動で得たいじめの芽やいじめの根っこに関する情報を必要に応じて教職員と共有し、いじめの防止等に向け、共通した方向性をもって指導に当たることが大切である。 |
(1)
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教職員のいじめ認知能力の向上
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教職員自身の人権への意識、理解を高め、子ども達の小さな変化を敏感に察知しいじめを見逃さない認知能力の向上が求められる。集団の中で、配慮を要する子どもの存在に気づき、子どもの言動や変化から子どもの心の在り方を感じとろうとし、子ども達の言動を共感的に受け止め理解しようとするカウンセリング・マインドを高めていくことも必要である。 |
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いじめ発見の具体的な手立て(見えにくいいじめへの認識) |
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学校独自のアンケート(あなたの心元気ですか?)や学期ごとに児童に行われる「いじめアンケート」保護者に行われるアンケートなどのほかに、「担任による発見」「本人や周囲の子どもからの訴え」等が上げられる。いじめは見えにくいという認識を常に持ち、いじめ発見時には深刻な状態になっていると考えて直ちに対応することが必要である。
また、いじめが見えにくい発見しにくいのは次のような点からであることを十分認識したうえで、早期発見と適切な対応に努めていかなければならない。 |
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〇いじめは、大人の見えないところ(時間や場所)で行われている。
・無視やメール手紙など、状況を把握しにくい形態の場合
・遊びやふざけ、被害者が加害者と仲間の一員として見える形態の場合
〇いじめられている本人からの訴えが少ない。
・親に心配をかけたくない。仕返しがこわいなどの心理が働く場合。
〇情報機器を使っている。
・メールやパソコンを敬遠する、またはその逆など今までと違う態度や変化が見られる場合。 |
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相談窓口などの組織体制(いじめの相談・通報窓口) |
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子どもがいじめについて相談することで更にいじめが助長されることのないように十分に配慮していかなければならない。子どもや保護者の安全、安心感、信頼感を優先し秘密を守ること、直ぐに対応することを話していく。いじめの相談・通報窓口は担任、養護教諭、いじめ対策委員会であることを知らせる。 |
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家庭・地域、関連機関への働きかけと連携(いじめのサイン) |
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より多くの大人が子どもの悩みや相談を受け止めることができるようにするため、学校と家庭、地域、関係機関との連携を強め協力していく必要がある。また、いじめのサインや言動の変化についての認知や理解が深まるような働きかけをしていくことも求められる。 |